2009年09月06日
MS2000とか
夜戦用にサークルGewalt・ミリタリーインダストリーが新装備の開発に成功
シャーマルビジョン(緑)です、おもてえ('A`) 闇を見通せますが色々時間がなくてやっつけ作業になった結果、単三電池を16本使うという殺人的な仕様になりました。早くなんとかせな…。ちなみにこれ以外に録画機器に単三4本、「銃の目」に4本…などと加えていって最近の私のゲームは行く前に電池のお化けになりつつあります。なんかヘルメットに頭周りの電源を後頭部のバッテリに集約させる、みたいな話がありましたがとてもよく分かる気がします。
さて、普通の方の今晩の夜戦装備の一部です。MS2000ストロボ。みくしにも書いた話+考察です。
映画版のブラクホークダウンで、ラストの方で民兵の群れに向かってモンスターボールみたいに放り投げると、ものすごい勢いでナイトストーカーズが飛び出してミニガンで現地民の肉骨粉を大量生産してくれる的なアレです。隣のはVIP-IRライト。
なんでこんなもん買うかというと、CoD4のAC-130ステージの特殊性癖プレイがどーしてもやりたいのでした。子供か。
VIP-IRライトみたいなLEDタイプのIRシグナルは、近赤外線の特定の波長をかなり選択的に放射するのでスターライトスコープでは見えますがサーマルビジョンでは見る事ができません。他方、ストロボタイプは光の波長大域が広いので(太陽に近いと言われます)、原理的にはサーマルビジョンから確認することができます。私はずーっと未だにストロボにIRフィルタを被せるタイプのシグナルが使われてるのは、サーマルビジョンで識別するためだと勝手に思い込んでました。IRフィルターってのは一定以下の波長の光をカットするようになってるので、より波長の長い遠赤外線もストロボからは出ているためです。
以前ジムニーにサーマルビジョンを搭載して試験走行した時も、救急車のサイレンとかは光って見えました。
なんでコレがあれば「ストロボを焚いているのはイカ娘派だ、撃たないように注意しろ」(※私はシンディさんの方が好きですが)が出来るかと思って値段も全く苦にならなかったのですが
全く光って見えない件/(^o^)\CoD4~~~…のAC130熱探知TVオペレーター!!ヒギイイィ騙したな! …まあ確かに、真っ直ぐ性格にサーマルビジョンの光学系にストロボを対面させて、穴が空く程見ているとごくごく僅かに光っているように見えなくもないです。距離5mくらいだけど・・・。
原因を暫く考えてみたのですが、おそらくは以下のようなものだと思われます。本当は私がカメラに詳しければもっと正確な推察ができるんでしょうけど…。
MS2000みたいなストロボタイプのシグナルライトの発光時間は大変短く、一瞬でそのプロセスを終了します。カメラで外部ストロボを使う時に、シャッターにちゃんと同期させないとシャッターと同時に光ったように思えても、映った写真にはストロボの光で出ていないなどはそのせいです。
普通のビデオカメラは毎秒30コマ程度の静止画を連続で撮影して動画を記録しますが、じゃあ1コマの露光時間は1秒なのかというとそうとは限りません。ビデオカメラには機械的なシャッターはないのですが、CCDの電荷集積時間を調整する仕組みになっています。
もし1コマ辺り、CCDが画を撮るために働いている時間が半分だとすると、1秒間のうち0.5秒分のできごとを30コマのパラパラ漫画で見せてくれますが、残りの0.5秒については分からないままになります。
実際、普通のビデオカメラで撮影しても、この「見ていない時間」にストロボの発光時間が入ってしまってストロボの光が映らないタイミングがあります。逆に、サーマルビジョンでも根気良くストロボを眺めていると、時々光っているのが見えます。これは運良く「見ている」タイミングにストロボが光ってくれたからではないかという訳です。
サーマルビジョンの内部構造はCCDカメラに近いもので、色々な種類はありますが、基本的には遠赤外線の強度を電気信号に変えて映像化しています。1コマ当たりの電荷集積時間の長さについては、私の持っているものは分かりませんでしたが、グーグルなどで検索してみると他のサーマルイメージャの1コマ当たり露光時間の例としてはだいたい15ミリ秒程度でした。つまり、1秒間30コマだと0.45秒分の出来事は記録しますが、それ以外の0.55秒に関しては映せない事になります。「じゃあ長くしろよ!」って話になりそうですが、長くすると今度は熱雑音が入りすぎて映像が使い物にならなくなってしまいます。
また、性能が良いカメラほど基本的には露光時間は短くて済むとの事。(ノイズが減ります)フレームレートが同じなら、現在のサーマルビジョンの方がよりストロボライトの光は「見えない可能性が高くなる」という事が予想されます。ただ、航空機用のサーマルビジョンは冷却式が主なので、そちらは冷却によって熱雑音が防げるので露光時間がより長くても大丈夫なのかもしれませんね。CoD4のAC-130ステージもありえなくはないという訳です。
人間とかは継続的に熱を発してくれてるので問題なしなんですけどね。
ただまあ、前述の15ミリ秒(0.015秒)って別にカメラのシャッタースピードとしてもフツーっぽいんですよね。そこらへんが残った謎です。やっぱりそもそもフラッシュの光自体映りにくいのかなあ…。
ちなみに微光増幅式に話を振れば、ちょっと前から話題になったCCD式の暗視装置にも同様の現象が起きる可能性があります。もっとも、あちらは基本的には普通のビデオカメラなので「時々見えないタイミングがありますよ」程度のものだと思われますが。
PVS-14などの光電子増倍管を利用したものは、入射した光を電気的に増幅して蛍光面に当てるという方式を取っていて、シャッターなどの概念は存在しません。従って肉眼で見えるそのままの光を増幅した形になります。それをビデオカメラで撮った…という場合はまた別ですが、蛍光管の残像があるのでストロボも問題なく撮影できるでしょうね。
歩兵用の次世代暗視装置ではスターライトスコープとサーマルビジョンの並列搭載を行っていましたが、こういうのを見るとスターライトとサーマルはどちらが優れているといった性質のものではなくて、互いに役割が違う光学機器なんだなあと思いますね。
それにしても「機種によっては見えないケースがある」というのは個人的に驚きでした。なんかこれ漫画のネタに使えないかな…少なくとも装甲車輌用のThermalEyeG100シリーズでは殆どMS2000ストロボは視認できない筈です。現用装備に詳しい方、航空機からの熱探知映像用のシグナル装備って何か専用品が存在しているのかご存知の方いませんかね(´∀`; 確かに思い出してみれば、サーマルビジョンの映像で味方のストロボが発光しているのって見た記憶がありません。CoD4世界の話なんじゃろうか…。
そういえば今回のMCあくしずの原稿で、とても珍しく現用銃をちょろっと描きました。
もし機会がありましたらなにとぞー(´ワ`
レンズの口径も大きく歩兵用より大型化しているので
感度も高い、その為高速なフレームレートでも問題が無い。
以上の理由から、高フレームレートのヤツを
市場に出すのはマズイようです。
仲間内でIRストロボは何人か持っていますが
未だにエヴァースマン軍曹になってくれる人はいません。
もっとも投げてもらったとしても
「よく見えない、もう一度投げてくれ」
と言うのはお約束なんですがw
BHDのシーンを見返したけど、これってAN/PEQ系を
付けてなかったから、問題なんじゃ~?
「敵が分からない!マーキングしてくれ」
と言われてたけど、イラクやクェートでは
PEQ-4のIRレーザーで敵の方向を射していたけど
おおっ、書き込みありがとうございますー、ブログ拝見してレベルの高さに驚いておりました。
>60Hz
なるほど、やっぱりフレームレート自体に違いがあるのですね。
実はあの後現用装備に明るい方にもこの辺り色々うかがってみたのですが、サーマルビジョンに対して能動的にシグナルを発するといったものはあんまし無いようで、サーマル/スターライトスコープ共用型のパッチなどを使用するとの事でした。逆に仰る通り、航空機側のセンサー技術が圧倒的に進歩していて、そこまで歩兵側の識別装置にコストを支払わなくてもシステム全体としては機能しているというのがわざわざ作らない理由になってそうですね。やはり機載用サーマルビジョンなんかはかなり高性能化が進んでいそうですねー、ありがとうございます、勉強になりマス。
>BHDのシーン
レーザーの目標指示という戦術利用は何時頃から使われたんでしょうね?ベトナムの頃からレーザー誘導爆弾はあるから、利用法自体は分かってそうですが、歩兵レベルでそれをやるっていうのはどの時代からやってるのか気になる所です。
■劣化ウランメッキさん
あの値段で分投げるのはなかなか躊躇しちゃいそうですw なんかあのシーンだけ見ると「投擲距離にマーキング?」って思いますが、それまでのシーンでデルタの連中とかどこの大リーガーだよっていう手榴弾投げとかやってたりするので、さすがメリケンは投擲能力がそこらへんの民兵の5倍はあるのかと一人納得してしまいます。