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Posted by ミリタリーブログ  at 

2009年04月29日

MP44


 ミリブロの方々には限りなくどうでもよさそうですが、とある即売会のエコバッグの絵を描きました。なんで貼るかっていうと絵の細かいパッチネタがここの人じゃないと気付きそうにないから…(つД∩

 もう結構時間経ってますが、AGMのMP44(StG44)を購入しました。ヒストリカルゲーム界では、マルイの小さな大量破壊兵器・トンプソンM1A1によって連合-枢軸の戦力バランスチャートが崩壊し、たった一丁のSMGがKar98kを装備した独軍の一個小隊を全滅させるなど、連邦の白い悪魔さながらの戦闘能力を発揮していたのですが、AGMが高額な電動のコピー品を出しまくってバランスチャートを崩しつつあるといった所でしょうか。何か次はMG42が出るとか出ないとか…。


 外観は完全にショウエイ製品のコピーです。本来モデルガンだったものを、Ver2メカボックスを入れるためグリップ周りのデザイン再限度が低くなってる辺りもそのままのようです。これってかなり実物とグリップアングルが違うんですよね。

 こんな感じと言えばいいのかしら。なんでイラストとかを描く方は、AGM(勿論ショウエイも)電動版MP44を参考にしすぎて絵を描くと意地悪なマニアにプギャーされるかもしれません。気をつけましょう('A`)

 実物のMP44は回転式のセレクターとクロスボルトタイプのセフティを備えていますが、こちらは回転式セレクタを模したパーツを水平方向にスライドさせます。


セーフ、フル、セミの3ポジション。
 旧ドイツ軍の自動火器については、セフティがクロスボルトになっている物が多いですね。MP44も基本はセミオートで使う銃でしたから、セフティとセレクタが別になってた方が使いやすいと考えた結果かもしれません。リアルなのがいい人はショウエイのモデルガンを買った方がいいと思います。

 ストックは木なのはうれしいのですが、皆さん仰る通り色がキキララの学習机みたいな色なので、ここは再処理した方がいいと思います('A`)オイルステインや靴墨を使いましょう。とはいえ、実物のストックってその当時は結構明るい色だったりするんですけどね。日本人でミリオタやってるとどうしても「リアル」のソース元が無可動実銃辺りになってしまうので、ああいう渋い色の方がリアルさを感じるのかもしれません。

 BB弾発射機としての性能は特には触れませんが、メカボ組込が前提なのでマルイに倣うかと思われます。


 個人的にはエジェクションポートカバーが閉じ方向にテンションかかってるのが残念でした。ま、これは気に入らなければ自分で改造しろって事でしょうね。MP44はボルトの形が複雑なので開いている時の再現が難しいですが…。

 初の実用的アサルトライフルとして有名なこの銃ですが、実際の所7.92×33(7.92mmKruz)は妥協の産物とも言える弾丸で、ドイツでは戦後のAK用M43(7.62×39mm)に近い弾丸なども試験していたそうです。

 が、7.92mmMAUZERとの製造ライン・冶具の共用製を考え、同じ絞り加工機やライフリング加工機などを使える事を念頭に考えてあの形に。こういうマニュファクチャリングの関係でスペックを変更するとかの要素は興味深いトコですね。戦車などはすごい勢いで専用装備を作りまくってましたが、歩兵用の火器については生産数が生産数なので、性能と生産性の天秤がかなり違います。もっとも戦車だって末期になるとEシリーズとして、部品の共有化を図ったりしていますが。

 MP44のマガジンはAK47のそれに比べるとカーブが緩やかですが、これなんかはケースのテーパー角を7.92mmMAUZERと共通にした事から派生した要素ですね。コレ、長すぎて伏射姿勢の時は地面につっかえて難儀したそうです。変に力加えると作動不良を起こしかねないので、穴掘って対処したりとか。


 後継機はゲレート06(機材06)の秘匿名称で開発され、最終的にStG45として正式採用されましたが、僅かな数が納品されただけで終戦になってしまいました。基本設計はそのままセトメに受け継がれ、H&KのG3ファミリーの礎になっています。ローラーロッキングなのって戦局が逼迫して、とにかく早く作れる単純なメカって事で作られた(MG42のロッキングと違ってフルロックではないですし)ものなんですよね。なんかH&Kのせいかローラーロックの銃=高級みたいな印象がちょっとあったりしますが…。

 FN-FALなども含めて、7.92×33弾で基本設計が成された銃は少なくなかったのですが、米軍のごり押しでNATO弾が.308に制定されたこともあって、西側の突撃銃史は大きく塗り替わりました(遅れたというべきでしょうか)。

 ドイツ火器繋がりで、昔ポーランドで買った鉄屑があります。


 分かる人は分かると思いますがこれはG43の成れの果てです。ポーランドはワルシャワの古物商(という名の鉄屑屋)で、あろうことか傘立てに突っ込んで売られていました。もちろん発射機能は無い上に、一部分のみです。

 ハンマーは落ちてますね。エジェクターも残ってます。どうもストックなどを装着されたまま燃えちゃった個体のようで、トリガーやハンマーを留めるピンが半分抜け落ちた状態で溶着してます。しかし刻印面が運良く地面側とくっついていたらしく、刻印だけは読み取る事ができます。ac44とG43。G43は44年の4月下旬以降、名称がK43(Karabiner43)に変更され、刻印も変更になっているそうです。その事から考えると、44年1~4月の間に製造され、ac刻印=ワルサー社製造ものと推測できます。

 ワルシャワ蜂起は44年8月くらいからなので、仮にこの銃がワルシャワ蜂起の混乱や、武装解除時に損壊したものとしても、K43もG43もどっちもありえます。が、色々想像広がりますね(・∀・ 

 私はおそらくはワルシャワ蜂起で損壊したものではないか思っています。というのも、同じく傘立てに突っ込んであったのがエンフィールド小銃の燃えカスだったからです。当時抵抗勢力にエンフィールドやステンガンなどが供与されていました。また、ワルシャワの地下工場で怪しげなサブマシンガンなども独自に製造されていたのもご存知の通りです。売れ筋とも思えないエンフィールドをわざわざ外部から持ち込んで販売するとも考えにくく、その辺りから察するとワルシャワご当地物かもしれないなあと思った次第です。

 ちなみにスコープレールマウント付な辺りが微妙にレアです。生産総数の1割程度がこのレールマウント付きとして製造されたそうですね。

 あ、追伸。今月のGUN誌にディートリッヒ・スポーツ・システムの新製品らしい一品が掲載されてましたね。

 ナンテコッタイ/(^o^)\  


Posted by EXCEL  at 19:46Comments(8)トイガン